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別れた後の夜、部屋で何をして過ごそう。
誰かに気持ちを説明するほど言葉がまとまらなくて、でも、小さな手仕事なら少しやってみたい。そんなときの選択肢として、刺し子のキットを見てみませんか。
何かを完成させれば元気になれる、と約束する話ではありません。今日は布を見るだけでも、途中でしまっても大丈夫。手を動かしてみたいと思った人へ、買う前に分かる材料と、始めるための準備を紹介します。
取り上げるのは、オリムパスの一目刺しスターターキット「SK-479 井桁・米刺し」。出来上がりが約10cm四方のコースターを、二枚作れる材料セットです。
大きな作品を一晩で仕上げよう、ではなく、一枚の中のひと区切りから。
図案のある布へ糸を通す手順と、終わるときの片付けまで見て、今の自分が始めたいかを決めようね。
約10cmのコースター二枚。まずは縦と横の井桁から見てみよう
SK-479には、井桁と米刺しという二つの柄があります。
メーカーの商品ページでは、簡単な縦・横の柄をSTEP1とし、斜めを加える柄をSTEP2として紹介しています。SK-479なら、STEP1が井桁、STEP2が米刺しです。
完成写真を見ると、井桁は水色の糸で直角の線がつながる柄、米刺しは白い糸の小さな形が並ぶ柄。どちらも紺の布の上に糸が見える組み合わせです。実際の色は画面や印刷と現物で違うことがあるので、色の細かな印象まで同じになるとは限りません。
一つの小さな形をぐるっと完成させ、次の形へ移る刺し方を想像していたら、最初に説明書を開こう。一目刺しは、模様の見た目をそのまま一筆書きにするとは限りません。同じ方向へ進める工程を重ね、模様にしていきます。
ここ、図案の完成写真と、針を動かす順番は別なんですね!
どんな柄になるのかを見てから、説明書で最初の工程を確かめる。そう分けると、写真だけを頼りに刺し始めずに済みます。
出来上がり寸法は、各約縦10×横10cm。大判の花ふきんとはサイズが違います。食卓や机へ置いたとき、どのくらいの大きさか知りたければ、紙へ10cm四方を描いてみる案です。定規で見た数字を、使う場所の広さと合わせられます。
小さいから、すぐ完成するはず。
そこまで急がなくてもいいよ。
メーカーのパッケージや販売店には、一枚二〜三時間の制作目安が載っています。けれど、針仕事の経験、仕立ての準備、途中で休む時間によって変わります。休憩を含めた自分の所要時間を、商品の目安へ無理に合わせなくて大丈夫です。
二枚とも続けて作る必要もありません。井桁の一枚を先に進め、米刺しの布は説明と一緒に残しておく。斜めの工程へ進みたいと思ったときに、もう一枚を開ける方法があります。
もし完成写真の色や柄が好みと違うなら、今夜のために無理に選ばなくてもかまいません。同シリーズには別の柄もありますが、ここではSK-479の内容を見ています。別品番へ変える場合は、布の色、柄、用意する物をその販売品の説明で確かめてください。
趣味を始めるのに、いきなり「これを続ける人になろう」と決めなくていい。まず二つの柄を見て、一枚を作ってみたいか。買う前の判断は、そこからにしよう。
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キットに入る物と、自分で用意する物を分けよう
「キット」と書いてあるから、届いたら何も用意せず始められる?
ここは、内容を二つに分けて確認しよう。
SK-479のキット内容は、No.4500刺し子布、刺し子糸、刺し子針、作り方説明書です。布には図案がプリントされています。ただし、コースターの形へ仕立て終えた完成品が入るわけではありません。
メーカーの材料写真に付く説明では、布と糸は綿100%、針は鋼製と示されています。毛糸を編むセットや、接着だけで組み立てる材料とは違い、針を使って布へ糸を通す手仕事です。「針を使うものを今やってみたいか」も、柄と同じくらい選ぶ条件にしてね。
メーカーのパッケージには、自分で用意する物として、縫い糸、縫い針、はさみ、アイロン、定規が案内されています。針が入っているのに、縫い針も用意するの? と思ったら、刺し子をする工程と、布を仕立てる工程を分けて見てください。
| キットで確認する物 | 自分で用意する物 |
|---|---|
| 図案プリント済みの刺し子布 | 縫い糸・縫い針 |
| 刺し子糸・刺し子針 | はさみ・定規 |
| 作り方説明書 | 仕上げに使うアイロン |
家に用具があるなら、買い足す前に使える状態かを見よう。糸がほどけていないか、はさみを安全にしまえるか、アイロンを使える場所があるか。小さなキットでも、周囲の準備は必要になります。
アイロンを持っていない場合も、その点を知らずに注文するより先に分かるほうが選びやすいですよね。今ある道具でどこまで進められるかを確認し、全部そろえる買い物が今したいことなのかを考えられます。
材料を出したら、いきなり布を切らずに説明書へ。今回確認したSK-479の資料では、切り取り線に沿った裁断、刺し子、出来上がり寸法への仕立て、水洗いとアイロンという流れが示されています。一般的な花ふきんの説明を、そのままこのコースターの作り順に置き換えません。
一枚の布に複数の線がある場合、完成した柄の外周と、切るための線を取り違えないこと。定規を出すのは、数字を測るためだけでなく、説明書と布の位置を合わせるときにも役立ちます。
図案のプリントは、水に濡れると薄くなる場合があるとの注意があります。布だから最初に洗っておこう、と自己判断で水へ入れる前に、そのキットの説明を読もう。仕上げで水洗いする工程と、刺す前に濡らすことは別です。
飲み物を置くなら、布や説明書へこぼさない位置へ。コースターを作っている途中の布を、もう出来上がったコースター代わりに使わないようにしてね。
初日は、材料と用具を合わせるだけにする案もあります。説明書を読める場所へ置き、次に使う物をまとめておく。今日は縫っていなくても、始める前の準備は進んでいます。
届いた商品で不足や破損が見つかった場合は、作業を始める前に購入先へ確認してください。糸や針の内容を別商品の説明で補わず、届いた品番の内容と照合しよう。
まず説明書の一方向を追う。模様の完成を急いで糸を引き過ぎないでね
布を前にしたら、今日はどこからどこまでを見よう。
最初の一方向へ目を向けてみよう。
SK-479の説明では、プリントの線へ針が落ちるように刺し、少し進めるごとに糸をなじませて、布がつれないようにする注意があります。完成写真へ近づけようと、糸を強く引き締め続ければよいわけではありません。
とくに斜めの工程は、引っ張り過ぎで布が伸びる場合があると案内されています。最初から速さを目指すより、少し刺したところで布を見て、糸のたるみやつっぱりを確かめよう。
縦・横の方向がどちらか分からなくなったら、布を何度も回す前に説明書の向きへ戻します。図案の中で今どこへ針を通しているのか、位置を確認してから次へ。分からないまま隣の点へ進めるより、いったん止まって見る時間を取っていいんです。
説明の図では、刺し始め、刺し終わり、裏側で糸を渡す部分が区別されています。点線を見つけても、表へ同じ線が出るよう全部縫うとは考えず、まず図の凡例を確かめよう。表から見える完成写真だけでは分からない、裏側の糸の通り道も見ながら進められます。
一目刺しが初めてなら、一般的な刺し子の説明との違いにも注意してね。メーカーの刺し子の基本では、用具や糸、基本の刺し方を調べられますが、そこに載るすべての針目の割合や図柄を、SK-479へ一律に当てはめるわけではありません。作品ごとの刺し順は、キットの説明書を優先します。
付属の刺し子針を使う前提で材料がそろっています。針を見失っても、家のどの刺しゅう針でも同じと決めて交換しないようにしよう。糸・布・針についての公式案内は、先の丸いクロス針は刺し子向きではないと説明しています。
糸を針へ通す方法も、説明書に図があります。糸の折り山を針穴へ通す手順を見て、手元がよく見える明るさで準備してください。作業が見えにくいときに、無理に急いで針先を動かす必要はありません。
長い糸を使えば、途中の付け足しが少なくなる?
その代わり、扱いにくくならないかも考えよう。
メーカーの糸の扱い方には、長過ぎる糸は毛羽立ちやすく、針目がきれいになりにくいとの説明があります。糸をこまめにつぐ方法があるので、最初に長い一本ですべて縫い切ろうとしなくて大丈夫。
付属の糸を取り出すときは、紙ラベルやまとめ方も見てね。かせを切る一般的な説明を読んだからと、糸束をどこでも切ってよいわけではありません。実際に入っている糸の取り出し方とキットの指定を確認し、必要な分から扱おう。
キットの注意には、刺し間違いや糸始末のために糸を多く使うと、不足する場合があるとの案内もあります。余る前提で最初に糸を短く切り分けたり、練習用として何本も使い切ったりはしないでね。別の糸を足したいときは、残ったラベルや品番を取っておけば、同じ材料について相談しやすくなります。
今回確認した説明書では、刺し始めと刺し終わりを玉結び・玉止めにする案内に加え、仕上がりを整えたい場合のかぶせ縫い・すくい縫いも紹介されています。手縫いの経験があっても、前に作った別の物の終わらせ方をそのまま使う前に、この説明を一度見てください。
途中で間違いに気づいたら、どの列のどこから違うかを先に見る。針とはさみを急いで持ち替えて、付近の糸を片端から切るような直し方はせず、説明書で戻り方を確認します。分からなければ布と説明を残して、購入先や手芸店へ相談できる状態にしよう。
これは、今夜ぜんぶ覚えるための項目ではありません。次の数針へ進む前に、いま必要なところだけ見返せるようにする話です。井桁の最初の工程が分かれば、まずそこから。米刺しの斜めへ進む日は、またその日に説明を開けばいいからね。
途中でしまえるようにしよう。一枚できた後も、使い道は自分で決めていい
少し進めたら、今日は終わりにしたい。
そんなときに困らないよう、始める前からしまう場所を決めておこう。
刺し子針は小さいので、布と一緒に丸めてソファへ置くような片付けは避けます。使用中の針の位置を確かめ、安全に収納してから、はさみや残りの材料をまとめてね。子どもやペットが触れない場所へ戻すことも、作業の一部です。
次に再開する位置は、小さな紙へ「井桁の横方向、ここまで」のように、自分が読み返せる言葉で残す案です。書き込むために布へ独自の印を加えず、説明書の工程番号や図の位置と合わせます。
二枚目用の布と残りの糸も、そのキットの説明書から離さずに保管しておけば、再開するとき材料を照合できます。
あと一列だけ、と思ったときも、針を安全にしまう時間は残しておこう。布を片付けた後に食卓を使う予定があるなら、道具を回収して机の周囲を見るところまで。続けるために広げっぱなしにする必要はありません。
作っている途中の様子を記録したいなら、写真を一枚残す方法もあります。ただ、誰かへ見せる義務はないし、途中経過を毎日発信しなくても大丈夫。自分が次に開いたとき、どこまで進んだかを見るための記録にもできます。
一枚できたら、キットの説明に従って仕立てと仕上げへ。図案を刺し終えた段階を、そのまま使える完成状態と取り違えないようにしよう。水洗いやアイロンの扱いは、布と糸の案内を確認して進めてください。
約10cmのコースターなら、使いたいカップの底を置く場所に合うか、実物で見られます。熱い調理器具の下へ敷く鍋敷きなど、案内されていない用途へ広げて使う説明にはしません。
完成した物を誰かへ贈る、と最初から決めなくてもいいんです。まず自分の机で使う、しばらくしまって眺める、二枚目を作るかは後で考える。作った後の扱いも、自分で選べます。
購入するときは、「一目刺しスターターキット SK-479 井桁・米刺し」と品番と柄をそろえて見てください。今回確認した販売品のJANコードは4971451184860。完成品のコースター販売や、別の布だけの商品とは区別しよう。
材料が入るキットでも、縫い糸などの用具は別に必要です。商品代と送料、足りない道具を合わせて、今始めたい範囲に収まるかを見てね。制作目安や難易度の表示を、自分の手際を評価する点数にしなくて大丈夫です。
別れた後の過ごし方に、すぐ正解を出さなくてもいい。
小さな布へ糸を通してみたいと思ったら、まず説明書を開く。今日は準備だけなら、材料をしまう。
その日の自分が選べる大きさで始めよう。二枚の完成を一度に背負わず、気になる井桁の一枚から、ゆっくり見てみてね。